非課税枠を使い倒す3(所得税の基礎と住民税など)

非課税枠を使い倒す3 お役立ち情報
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はじめに

これまでの話を整理するために、今回はまず、所得税の仕組みの基礎をまとめてみたいと思います。

非課税枠を使い倒す1(基本の5種類)
非課税枠といえばNISA。でもちょっと待ってください。NISAなんて目じゃない「控除」という名の非課税枠をご紹介します。皆さん気づいてないだけで、とても大きな非課税枠が毎年使えるんです。
非課税枠を使い倒す2(ライフステージ)
非課税枠といえばNISA。でもちょっと待ってください。NISAなんて目じゃない「控除」という名の非課税枠をご紹介します。皆さん気づいてないだけで、とても大きな非課税枠が毎年使えるんです。

所得税の基礎と非課税枠

===========所得の種類============
●給与所得・・・給与所得控除65万円
●事業所得
●配当所得
●不動産所得
●譲渡所得(金地金等)・・・特別控除50万円
●一時所得・・・特別控除50万円
●雑所得
○山林所得・・・特別控除50万円
○退職所得
○譲渡所得(土地、株式等)
○利子所得
(●総合課税、〇分離課税)
=================================

平たく言えば、総合課税所得(●)の合算値に対して、下記の<所得控除>が適用され、その後の金額に対して所得税率が決まります。

分離課税所得(○)は個別に税率(ザックリ20%と考えておいてよいと思う)が決まっています。

つまり、所得の種類によってそれぞれ特別控除などの非課税枠が個別に設けられており、さらにそれら所得全体に対して下記の<所得控除>という名の非課税枠も利用できるわけです。

よく基礎控除38万円や扶養控除は給与所得に対する控除と勘違いしがちですが、その他の総合課税対象所得の控除としても使えるのです。

<所得控除>
①基礎控除38万円
②扶養控除、配偶者控除、配偶者特別控除
③社会保険料控除
④小規模企業共済等掛金控除
⑤生命保険料控除
⑥医療費控除
⑦雑損控除、地震保険料控除、障害者控除、寡婦控除、勤労学生控除

所得税以外の非課税枠の検討

これまで所得税の非課税枠を使い倒す方法論を書いてきました。

しかし、税金は所得税だけではありません。

下記の通り、国、都道府県、市町村に納める税金があります。

<国に納める税>
・所得税
・法人税
・相続税
・贈与税
・消費税
・酒税
・その他(印紙税、登録免許税、タバコ税、自動車重量税)
<都道府県に納める税>
・都道府県民税
・事業税
・不動産取得税
・自動車税
・その他(地方消費税、自動車取得税、道府県タバコ税、ゴルフ場利用税)
<市町村に納める税>
・市区町村民税
・固定資産税
・軽自動車税
・その他(国民健康保険税、事業所税、入湯税、市町村タバコ税、都市計画税)

住民税(=都道府県民税+市区町村民税)には所得税と同じように所得控除という非課税枠が存在し、それぞれ控除額が所得税よりも低く設定されています(基礎控除は38万円でなく33万円など)。

よって、所得税の非課税枠を利用することは必然的に住民税(=都道府県民税+市区町村民税)の非課税枠を利用することになるため、特に意識する必要はありません。

この中で非課税枠を利用したいのは、相続税と贈与税くらいです。

相互に関連はしているが、特に贈与税は毎年の非課税枠が110万円あり利用できれば大きいですが、自分でどうこうできる問題でもないので、知っていて損は無い程度のものだと思います。

相続税に関しては、毎年使わなければその年の非課税枠が消えてしまうという性質のものではないし、巷に言われている不動産購入による節税など、一般的に言われている内容以上の事はなく、今回の「非課税枠を使い倒す」の趣旨とは異なります。

私の場合、相続税の節税はいろいろ勉強してきましたが、結局、メリット、デメリットがあり積極的にどうこうしようという思いは持っていないのが現状です。

まとめ

以上をまとめてみると、「非課税枠を使い倒す」のはあくまで所得税(と住民税)で、所得の種類によってさまざまな控除が毎年あって、これを使い切らない手は無いということです。

その他の税に関しては、贈与税の非課税枠の存在くらいを頭に入れておけばよいのではないかと思います。

非課税枠を使い倒す4(セミリタイア)
これまで書いてきた「非課税枠を使い倒す」を、セミリタイア後の生活としてシミュレーションしてみます。セミリタイア後の毎年の非課税枠例えば40歳でセミリタイアしたとして、以下の非課税枠が毎年存在します。・給与所得...

コメント

  1. 印鑑安い より:

    所得税の非課税枠を使い倒す方法論は難しいけど、いい勉強になりました。ありがとうございます。

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